ビニールカーテンDIY・取付方法
工場や倉庫、店舗などで活用頂ける業務用ビニールカーテンの取付方法・DIYを詳しくご説明いたします!ビニールカーテンに必須のカーテンレールを使用した取付方法を写真付きでご案内。プロの職人がご説明させて頂きます。ビニールカーテンは、コツさえつかめば、大型ビニールカーテンでも屋内の間仕切りビニールカーテンでも、意外と簡単に取付できますので、チャレンジしてみて下さいませ!
①ビニールカーテンDIY・取付方法【ブラケットを選ぶ】
ビニールカーテンを取り付ける際に、レールは必須となりますが、このレールを天井や壁、H鋼などに取り付けるためにはブラケットと呼ばれる、取付金具が必須となります。レールを天井などにブラケットを使用せずビスで直打ちするケースも稀に見かけますが、強度が極端に落ちて落下の危険性がございますので、必ず専用ブラケット・レールを使用して下さい。
ビニールカーテン用の専用レールを固定するブラケットは大きく分けて3つございます。
【天井ブラケット】
ビニールカーテンレールの取付に最もよく使用するブラケットです。基本的には下から上に向かってビス止めを行います。天井ブラケットは、各レールカテゴリーに必ずございますが素材はスチール、ステンレスなどございます。中型カーテンレールであれば、天井ブラケットSが該当する製品となります。天井ブラケットを使用する場合は、レール長さは開口部より30mm程度短くするケースが一般的です。
【壁付ブラケット】
こちらは天井にむかってビス止めするタイプではなく、真横から正面にビスを打って固定するタイプのブラケットです。天井面に下地がない場合など、C鋼やボード、外壁などに向かってブラケットを固定致します。壁付ブラケットを使用する場合は、中型カーテンレールであれば、Sブラケットが該当する製品となります。壁付ブラケットを使用する場合は、レール長さは開口部より長くするケースが一般的です。
【H鋼用ブラケット】
天井ブラケットにH鋼などに固定するためのクリップが溶接止めによって一体化した専用ブラケットです。H鋼の下端などに、レールを取り付ける場合、天井ブラケットなどでは肉厚がありすぎてビス止めは困難ですが、H鋼用に使用可能なクリップ付きブラケットを使用すれば簡単にネジを締めるだけでフリーの位置でブラケットが固定できます。H鋼の端部真下にレール芯が来るクリップ付きBタイプ、H鋼のジョイント(フランジ)をよけてレールを取り付けるためのクリップ付きAタイプの2種類に加え、H鋼の厚みによって異なるブラケットもございます。中型レール一覧のブラケット一覧をご覧くださいませ。H鋼にこちらのブラケットを取り付ける場合、先にH鋼にブラケットを取り付けてから最後にレールを付ける方法でも、先にレールにブラケットを一定間隔でセットしてからH鋼に取り付ける方法でも、いづれでも結構でございます。10mmのレンチ、スパナ、インパクトなどを使用してしっかりと固定して下さいませ。
②ビニールカーテンDIY・取付方法【ブラケット位置と適正重量】
①でブラケットの種類を選んだあとは、ブラケットの取付位置の確認と、使用するビニールカーテンの重量に合わせてどのカーテンレール・ブラケットのクラスを使用するか上記を参考にご検討下さいませ。(※当店でも無料にて最適なレール・ブラケットなどの選定から数量計算も承っております。)
基本的には、レール端部から100mm以内に端部のブラケットが必要となり、中間は900mm未満となります。しかし、必ずどのような場面でビニールカーテンを使用する時でも900mm間隔で取り付けたり、端部も100mm以内であればどこでも問題ないと言う訳ではございませんので注意が必要です。
例えば、天井が軽天下地のボード天井などで、高さ3m程度ある場合や、軽天の下地位置によっては端部から100mm未満ではなく、端部から50mm位置に取り付けて、2個目のブラケットも200mmや300mm前後で付けておくなどの検討も必要です。端部はカーテンを束ねる重量が最もかかる場所でもあるため、端部から2つ目のブラケットまで900mm未満とするよりも、1つ目と2つ目の間は更に間隔を短くしてブラケットが天井から抜けないようにしっかり止める事も重要です。逆に天井が鉄角やH鋼などしっかりとした下地であれば、端部のブラケットは端から100mm未満、2つ目のブラケットも900mm未満でも問題はございませんが、屋外など風が強い場所であれば、900mm間隔ではなく、500mmや600mm間隔にしておくとより安全性・強度も高まります。
次にどのクラスのレール・ランナ・ブラケット(D25レール、D40レールなど)を使用するかについては、上記の表にも記載の通り、設置場所の環境(屋内か屋外か)、設置高さ(高さ何mあるか)などを考慮して決める必要がございます。基本的にはレール一覧にも推奨高さ・環境など記載しておりますので、ご参考にして下さいませ(レール一覧はこちら)
【ブラケットの取付間隔の目安】
屋内=およそ600~900mm間隔
屋外=およそ500~800mm間隔
③ビニールカーテンDIY・取付方法【ブラケットの取付】
②でレールやブラケットの種類(クラス)が決まり、ブラケットの取付位置も決まりましたら、実際にブラケットを取り付けます。上記の写真は天井ブラケットSを使用した場合の写真ですが、壁付ブラケットも同様に、ブラケットについているスライドする部分のネジをゆるめ、指定の位置にブラケットをビスなどで固定致します。
使用するビスは、木であれば木ビス、鉄であればドリルビス、軽天のボード天井であればプラグ付きビスや軽天用ビスを使用して下さい。ビス穴が決まっておりますので、天井用ブラケットの場合は4mmで皿ビスを使用して下さい。(ナベビスを使用するとレールが入りません)
間口の距離が長い場合や、ブラケットの取付位置でまっすぐラインを通す基準がない場合などは、最初と最後のブラケット2つを先に位置を出して取付、ブラケット先端に上記のように水糸を張ります。あとは、水糸のラインにそって途中の中間に付けるブラケットを糸に合わて取り付ければ、まっすぐにラインが出せます。
※天井付ブラケットは必ず皿ビスを使用
④ビニールカーテンDIY・取付方法【レール取付】
③でブラケットを取り付けた後は、次にカーテンレールをブラケットに取り付けます。レールの長さの決め方は上記の写真のように、片開きか両開きかによって多少異なります。又、間口4mを超える場合は、レールの最長が4mまでとなりますので、レールのジョイントが必要となります。(以下参照)
【両開きカーテンの場合】
中央からサイドに向かってビニールカーテンを開ける場合、両端部のビニールカーテン端部は動かす事がない前提であれば、レールの端部を左右どちらか30mm程度隙間をあけてレールをカットして取り付ける事で、レール取付後にランナーを出し入れしたり、カーテンの交換も容易に行えるため、30mmのメンテナンススペースをあけておくと便利です。(ストッパー使用)
【片開きカーテンの場合】
左右どちらかだけに開け閉めする場合、カーテンの左右どちらかの片側端部は動かす事がない前提となりますが、上記の両開き同様に、閉める方向の端部はレールが柱や壁に当たるようにして、もう反対側は柱や壁から30mm程度レールを短くしておくと30mmのメンテナンススペースが使えて便利です。
間口が4mを超える場合は、上記のようにレールをジョイントする必要がございます。仮に開口部の間口が5mとした場合、3mのレール1本と2mのレール1本をご注文頂き、合わせてジョイントピン2本と継カバー1個を合わせてご注文下さいませ。(ジョイントピンは1本単位での販売ですのでご注意ください)
レールジョイントがある場合、先に1本目のレールに予めジョイントピンと継カバーをセットしておき、ブラケットにレールを取り付けて下さい。(ジョイント位置にブラケットがあると取付できませんので、位置を確認しておいて下さい)又、1本目のレールは壁や柱に当たるように取付、2本目はメンテナンススペースで30mm程度短くしておいた側のレールですと、ジョイント作業が容易に行えます。1本目のレールを取り付けたあと、2本目のレールを入れる前に予めビニールカーテンを先に吊るしておくか(以下参照)、ランナーを必要個数全て入れておくと便利です。その後、2本目のレールを入れてジョイントをさせて、ストッパーをメンテナンススペース側に入れて完了です。
⑤ビニールカーテンDIY・取付方法【ビニールカーテンを吊るす】
ビニールカーテンを吊るす作業ですが、間口が4m以上ある場合は先にレールジョイントの部分でも記載した通り、1本目のレールを入れた後に、2本目のレールを入れる間にビニールカーテンを先に全て吊るしておくと便利です。
方法は特に決まりはありませんが、先にハトメの数だけのランナーを入れておく方法か、予めビニールカーテンのハトメにランナを付けてからレールに入れる方法など、お客様のやりやすい方法でかまいません。逆に間口が4m未満の場合は、レール1本しか使用しない場合もございますので、そのような場合は、左右どちらか予めメンテナンススペースとして30mm程度短くレールをカットしておいた部分から最後にランナーを入れても結構でございます。
⑥ビニールカーテンDIY・取付方法【レールとカーテン端部について】
レールストッパーは、設置場所やレールのメンテナンススペースの有無などによってお選び下さいませ。注意点と致しましては、必ず同じシリーズ・クラスのレールにあったストッパーを使用して下さい。(例 D40スチールレールであれば、D40レール内にあるストッパーから選ぶ)
カーテンを閉める方向の反対側の端部は、上記のように押さえバー(フラットバー)などを使用して壁や柱にカーテン端部を固定します。又はマグネット加工やマジックテープ加工をカーテンに施して使用するなどの方法もございますのでご予算などに応じてお選び下さいませ。
逆に閉める方向の先頭サイド部分は、常に手で持って開け閉めさせる可動側となりますので、間仕切りサイドポールなどを使用して、取手やマグネットなどのオプションを付けると利便性が高まり、快適にビニールカーテンや間仕切りカーテンが利用できます。
⑦ビニールカーテンDIY・取付方法【オプションの活用方法】
上記のように、ビニールカーテンや間仕切りカーテンなどは様々なオプションを活用する事で、より快適に機能性を高める事が可能となります。これまで①~⑥でご説明したように、利用場所やご予算に応じてご検討下さいませ。例えば、カーテンと地面との隙間を塞ぎたい場合には、スカート加工などを施したり、レールとカーテンとの隙間にはフリルを取り付けたりする事で隙間風や防塵対策としてご利用頂けます。