屋外でビニールカーテンを使用する場合、紫外線に強い耐候性を持つ生地を設置する必要があります。紫外線に弱く耐候性のない生地は、太陽光などの日差しに当たり続ける事で、硬化してしまい、最終的に紙のような状態になってしまいます。一方、耐候性を持つ素材は、紫外線などに対して一定の強さを持っているため、硬化を防ぐことができます。
シートによっては防汚処理を施しているものや、黄変防止に対応している素材などがあり、製品によっては7年、10年と長期間使用できるものあります。
ビニプロでは、業務用としてご利用いただける、防炎・不燃素材で高い耐候性を持つビニールシートを多数取り扱っています。耐久性の高いウルトラマックスやハリケーンなど様々なカラーから選べる生地や、視認性の高いアキレススカイクリアなどの透明ビニールや糸入り透明ビニールもございます。屋外や屋外に面した通路などにビニールカーテンを設置する場合にご利用ください。
ビニールシートの耐候性
ビニールシートは、主に塩化ビニル樹脂を素材としており、素材自体を柔らかくするために「可塑剤」が含まれています。可塑剤は熱や紫外線により気化・流出してしまうといった性質を持っています。耐候性とは、この可塑剤が抜けて、劣化してしまう速度を低減させる機能性です。耐候性が高い生地は、太陽光を直接浴びても可塑剤が抜けにくいため、ビニールシートが硬化しにくいといった特徴があります。
屋外に大型ビニールカーテンやシートカーテンを設置する場合、通常のビニールシートを使用すると、劣化・硬化が早まってしまいます。そのため、太陽光などの日差しが直射する面積が大きい屋外では、耐候性のあるビニールシートを選ぶ必要があります。屋外高耐候の生地であれば、長期間ご利用いただくことができます。
屋外耐候ビニールシートの利用シーン
ビニールシートは、屋外の様々な場所で使用されています。倉庫・工場では、屋外に面した通路の出入口や搬入口に、屋外耐候の素材を使用した間仕切りビニールカーテンを設置されています。大型カーテンを設置されることもあり、開閉をしやすいようにポールを使用されこともあります。外気を避けるための防寒対策や、冷暖房の空調効率アップを目的とされているほか、生地によっては防虫対策としても利用されています。
屋外の作業場では、間仕切りやカーテンのほか、日よけ・雨よけにもご利用いただけます。不透明な素材の場合は目隠しとしてもご利用いただけます。飲食店などでは、テラスなど屋外に面したエリアの防寒対策に、視認性の高い透明ビニールカーテンや糸入り透明ビニールカーテンを設置されています。
ビニールカーテン屋外設置の注意点
屋外にビニールカーテンを設置する場合、風対策をする必要があります。風による煽りで、ビニールカーテン自体が破れたりレールが破損してしまうだけでなく、周辺の設備や道路に面した場所では事故につながりかねないため、充分な防風対策をとってください。
屋外の風対策としては、間仕切り用中間ポールと落としピンを使用して、固定することで煽りを軽減させることができます。中間ポールが柱の役割をし、落としピンがその柱を支えるため、風を受けても煽られにくくなります。
さらに、中間ポールにビニールカーテンを固定するため、ピケットを取り付けることができます。骨組み付近にハトメのついたビニールシートを溶着・縫製する加工で、ロープを通してよりしっかりとカーテンを固定することができます。ピケット加工は包みピケット加工、三角ピケット加工、帯ピケット加工がありますので、用途に合わせてお選びください。
ビニールカーテンは厚手の生地を使用したり、大型サイズを使用すると重量が上がります。高さが5mを超えるような大型カーテンの場合は、重量が増えるため専用の工場用トラックレールを設置する必要があります。下地に溶接するなどの作業がありますので、こちらは建設業者以外では設置が困難となります。職人さんや必要な工具がある場合に限り、ご注文ください。