帯電防止ビニールシートは、素材自体が静電気を帯びにくい特性をもっています。静電気を帯びにくいため、シートに埃などが付着しづらく、クリーンな環境下の作業場やクリーンルームなどを実現したい場合に最適な機能性を持ったビニールシートです。
ビニプロで扱う帯電防止の機能性を持つ製品は、視認性の良い糸入り透明ビニールシート、透明ビニールシートのほか、目隠しをしたい場所でのご利用に最適なターポリンや遮光シートなどがございます。豊富に取り揃えた製品から、ご希望の帯電防止ビニールシートをお選びください。
ビニールシートの帯電防止機能
帯電防止ビニールシートは、静電気を帯びにくい素材のため、ほこりなどが付着しづらいといった特性を持っています。摩擦や接触により発生する静電気は、ビニールカーテンの場合、開閉する動作によって帯電します。帯電防止のビニールカーテンは、塩ビ生地に界面活性剤を練り混んでいるため、たまった電気を大気中の水分へ逃しやすくなっています。そのため、帯電防止のビニールシートは、帯電防止の機能性を持たないビニールシートと同様の動作をしても、静電気は少なく埃などを寄せにくくなっています。
帯電防止の機能性を持つビニールシートは、表面に界面活性剤が浮き出るため、シートが少し曇っているように見えることもあります。拭き取ると一時的にクリアになりますが、時間経過によって界面活性剤が浮き出てきます。何度も拭くと帯電防止の機能性が低下してしまいますのでご注意ください。帯電防止機能を持ちつつ高い透明度を求める際は、セイデンクリスタル(VP-030SD)がおすすめです。
帯電防止ビニールシートの利用シーン
帯電防止機能のあるビニールカーテンは、精密部品・機械・食品などを取り扱う工場や施設・倉庫など、屋内の間仕切りシートやビニールカーテンとして利用されています。精密機器は静電気による放電で破損したり、誤動作を起こしたりします。食品工場等では、埃などが侵入してしまうと衛生面で問題につながってしまう可能性があるため、少しでも静電気の発生を抑えたいという場面では、帯電防止のビニールシートが最適です。
食品工場など衛生面に敏感な場所で使用する場合や、半導体など精密機器を扱い、ホコリや静電気を厳重に防止したい場合は、最も強力な帯電防止機能を持つビニールシートは超帯電防止セイデンクリスタルF 0.3mm(VP-030CTF)のご利用をおすすめしています。
ビニールシートの静電気と帯電
静電気とは
すべての物質は、プラスとマイナスの電気をもっています。物質が同じ数のプラスとマイナスの電気を持っている場合は、電気的に中性な状態となり、プラスでもマイナスでもない状態となります。
マイナスの電気を奪う力が多いものと衝突すると、片方はプラスの電気が多く、もう一方がマイナスの電気が多い状態となります。このように、電気のプラスとマイナスのバランスが崩れた状態を静電気といいます。
帯電と放電
帯電とは、物体が電気を帯びている状態です。静電気にはプラスの静電気とマイナスの静電気があり、異なる静電気同士が接近すると、崩れたバランスをもとに戻そうとする作用が働き、マイナスの電気がプラス側へ移動(放電)します。放電すると物質間に電流が流れます。ドアノブに触れようとしてビリっとする現象がこの放電です。
人が帯電した状態で精密機械などと接触すると、静電気を放電してしまうことがあります。電子機器などの内部に電気が侵入した結果、破損させてしまったり、誤作動を引き起こすといったことがないよう、対策が必要となります。
帯電防止のビニールカーテンは、開閉の摩擦による帯電を低減しますので、静電気を発生させたくない環境が必要な場合に有効な製品です。防炎・不燃など、業務用としてご利用いただく場合に必要な機能性など、設置場所の条件にあった帯電防止ビニールシートをお選びください。