会社や従業員を守る!工場の火災対策について解説
【プロ担当の専門情報】ご購入前に知っておいていただきたい、ビニールカーテン豆知識を多数掲載しています。
工場は火災のリスクが高い環境の一つです。もしも火災が発生してしまうと、従業員や周辺の建物に被害が及ぶだけでなく、事業の継続にも大きな影響があります。
本記事では、工場における火災のリスクを軽減し、万が一の場合に会社と従業員を守るための対策を詳しく解説します。火災リスクを最小限に抑えた安全な工場運営にお役立てください。
- この豆知識の目次
- 工場火災の原因
- 溶接・切断作業時の火花の飛散
- 電気設備からの出火
- 静電気の発生
- 喫煙時の不注意
- 可燃性物質の不適切な管理
- 工場火災の予防方法
- 溶接・切断作業を適切に行う
- 電気設備の点検保守を行う
- 可燃性物質の適切な管理を行う
- 静電気対策を行う
- 清掃と整理整頓を行う
- 工場火災の被害を最小限に抑える方法
- 定期的な避難訓練の実施
- 防火・消防設備の設置と管理を行う
- データのバックアップを行う
- 火災保険に加入する
- 火災拡大の防止を行う
- 工場の火災対策に関するまとめ
工場火災の原因
工場の火災にはいくつかの発生原因があります。以下では主な5つの例を解説します。原因を事前に把握できれば予防も可能となるため、しっかりチェックしておきましょう。
- 溶接・切断作業時の火花の飛散
- 電気設備からの出火
- 静電気の発生
- 喫煙時の不注意
- 可燃性物質の不適切な管理
溶接・切断作業時の火花の飛散
溶接や切断作業で発生する火花は、火災の原因になり得ます。火花は想像以上に遠くまで飛ぶ場合もあり、作業中には問題がなくても作業を終了し撤収した後にじわじわと火が燃え広がって、大規模な火災に発展することもあります。
電気設備からの出火
電気設備からの出火は、工場の火災原因の中でも大部分を占めています。古くなった配線や長期間コンセントに差しっぱなしの電気設備、コンセント周辺の埃、過負荷による発熱、機器の故障などによって火災が発生することがあるため注意が必要です。
静電気の発生
秋や冬の乾燥する季節は静電気による火災のリスクもあります。作業員の衣服から発生した静電気が空気中を漂う粉末に引火した例や、静電気の火花が石油系溶剤に着火した例なども報告されています。
喫煙時の不注意
喫煙所の吸い殻の処理が不十分だと、火災が発生する可能性があります。大量の吸い殻が入った灰皿に火が消えていない吸い殻を入れて出火したり、ポイ捨てをして周囲の枯葉やゴミに引火するケースも多く見られます。
喫煙所に燃えやすいものを置かない、しっかりと火を消してから立ち去ることを徹底しましょう。
可燃性物質の不適切な管理
可燃性の液体やガス、化学薬品など、火災を引き起こしやすい物質を適切に保管・管理しないことが原因で火災が発生する場合もあります。可燃性の液体から蒸発した水蒸気が高温の物体に触れて爆発する例もあることから、管理方法は慎重に検討する必要があります。
工場火災の予防方法
工場で火災を起こさないためには、日頃から予防の意識を持って取り組みを行うことが大切です。ここでは工場で実施できる予防策について紹介します。
- 溶接・切断作業を適切に行う
- 電気設備の点検保守を行う
- 可燃性物質の適切な管理を行う
- 静電気対策を行う
- 清掃と整理整頓を行う
溶接・切断作業を適切に行う
溶接・切断作業では大きな火花が出る場合が多いため、周囲の可燃物への引火は特に注意が必要です。
作業前には作業場所周辺の整理整頓を徹底し、必ず消火器や水バケツ・不燃シートを用意します。また作業後には、現場を離れる前に複数人で防火点検を実施しましょう。
電気設備の点検保守を行う
古い配線や劣化したケーブルはショートして出火することがあります。定期的なチェックと交換を行い、長期間の使用は控えた方が良いでしょう。また設備内部の定期検査もしっかりと実施し、安全に使用できる状態を保つことが重要です。
可燃性物質の適切な管理を行う
可燃性や爆発性のある化学薬品は、工場内の適切な場所に保管してマニュアルで取り扱い方法を定めましょう。管理手順を熟知した限られた従業員のみが可燃性物質を扱い、普段から定期的に管理方法の教育を行うのも効果的です。
静電気対策を行う
日頃から静電気を発生させないこと、既に帯電している静電気は外へ逃がすことを徹底しましょう。
乾燥する季節には工場内の湿度管理を徹底し、静電気が発生しにくい環境を整えることが重要です。設備にはアースや除電器を活用することに加え、作業員には導電性のあるリストバンドや帯電防靴などを身につけることを徹底すれば、静電気による事故はある程度防げます。
清掃と整理整頓を行う
不要な紙類や梱包材といった可燃物を工場内に放置すると、火災の原因となります。
定期的に処分して通路や非常口に物を置かないようにし、火災発生時にも迅速な避難ができるように整理整頓を心がけることが重要です。整理された環境は、異常や火の気にすぐ気づけるというメリットもあります。
また、長期間コンセントに差したまま放置している電気設備は、埃を原因とするトラッキング現象が起きやすい状態です。定期的な清掃を行い、火災を予防しましょう。
工場火災の被害を最小限に抑える方法
工場の火災による被害を最小限にするために、普段からできることは以下の通りです。
- 定期的な避難訓練の実施
- 防火・消防設備の設置と管理を行う
- データのバックアップを行う
- 火災保険に加入する
- 火災拡大の防止を行う
それぞれのポイントについて詳しく解説します。
定期的な避難訓練の実施
緊急時に適切かつ迅速な行動が取れるよう、定期的に避難訓練を実施しましょう。消防設備の場所や使い方、避難経路の確認、初期消火の流れなどを把握することで、被害を最小限に抑えつつ従業員の命を守ることにもつながります。
避難訓練で見つかった課題は社内でしっかりと共有し、火災発生時の的確な対応に努めることが重要です。
防火・消防設備の設置と管理を行う
防火設備・消防設備がきちんと設置されて使える状態になっているか、日頃の管理は適切かといったチェックも欠かせません。
- 防火設備
防火戸、防火シャッター、防火スクリーンなどの炎や煙が拡がるのを防ぐもの - 消防設備
自動火災報知器、避難誘導灯、屋内消火設備、消火器などの火災の発生を知らせたり消火を行うためのもの
上記の設置と管理状況を定期的に見直し、万が一の場合にすぐ使えるようにしましょう。
データのバックアップを行う
工場や事務所内には、事業にかかわる重要書類(契約書・帳簿類・請求書・顧客情報など)が数多く存在します。すべてを紙で保管していると、火災が発生した場合に焼失して事業の継続が困難になるリスクがあります。
書類はできる限りデジタル化し、社内のサーバーやパソコンではなくクラウドにデータを保管するなど、災害によって重要データが失われないバックアップ体制を構築することが大事です。
火災保険に加入する
工場の建物自体や中にある設備、什器備品、保管している商品などに保険をかけておき、損害をカバーできる備えも必要です。
火災によって工場の閉鎖を余儀なくされた場合は、従業員の休業補償も検討しなければなりません。また被害が周辺にまで及んだ場合の補償なども含めて、損害を軽減する手段について日頃からしっかりと備えておきましょう。
火災拡大の防止を行う
火災が発生した場合は、消火活動とともにビニールカーテンや間仕切りシートを設置して、燃え広がらない対策を行いましょう。
自己消火性がある素材や不燃素材、火が燃え移りにくく延焼予防に効果的な素材など様々なものがあります。
防炎ビニールカーテン・シートの詳細は「防炎ビニールカーテン・シート一覧」をご確認ください。
また、ガスやガソリン・可燃薬品などを保管するスペースに高速シートシャッターを使用する方法もあります。高速開閉で内外の空気の流入を防いで室内環境を保つだけでなく、帯電防止素材のため静電気による火災発生のリスクを低減することも可能です。
高速シートシャッターの詳細は「高速シートシャッター【防爆区域タイプ】」をご確認ください。
なお、ビニールカーテンや間仕切りシートを設置する場合は、消防法の規定により防炎のビニールカーテンを使用する必要があります。
ビニールカーテンに関する消防法の詳細は「ビニールカーテンの消防法について」をご確認ください。
工場の火災対策に関するまとめ
工場の火災対策は、従業員の安全確保に加え、事業の継続性を守るためにも不可欠なものです。火災の原因を理解して発生を予防することはもちろん、被害を最小限に抑えるために普段からできる取り組みを徹底しましょう。
ビニプロでは、火災対策に役立つ防炎ビニールカーテンや高速シートシャッターを取り扱っています。工場の火災対策を見直したい方は、どうぞお気軽にご相談ください。
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