ベランダの鳩を駆除できない理由「鳥獣保護法」について
【プロ担当の専門情報】ご購入前に知っておいていただきたい、防鳥ネットの豆知識を多数掲載しています。
ベランダにくる鳩に困ったことはありませんか?鳩は安全で雨風のあたらない高い所に巣を作ったりねぐらにする傾向があり、アパートやマンションなどのベランダは恰好の場所になります。
ベランダに小枝や羽が数本落ちていたら鳩が巣を作り出しているサインかもしれません。そのままにしていると安全な場所だと判断され、巣作りをしてしまうことがあります。鳩は縄張りに対して執着心が強く、人が近づくと攻撃される危険があるため、すぐにでも対処しなければいけません。しかし、勝手に駆除してしまうと、「鳥獣保護法」により法律違反になってしまう場合があります。
この記事では鳥獣保護法についての説明と、対処法を説明します。
鳥獣保護法とは
日本には「鳥獣保護法」という法律があり、個人で鳩を駆除することは禁止されています。鳥獣保護法とは、「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律」が正式名ですが、長い法律名のため一般的に「鳥獣保護法」と呼ばれています。野生の哺乳類や鳥類の保護・飼養の規制や、環境の保護、個体数の調整、狩猟に関する制度などを定めた法律で、許可を持っていない人が鳥獣を殺傷したり、傷つけることは禁止されています。鳩も野生の鳥類なので、これに当たります。
つまり、ベランダにやってくる鳩は駆除することができないのです。
鳩を威嚇するだけでも罪に問われるケースも
鳩は追い払っても諦めずに何度も同じ場所に来ます。これは伝書鳩やレース鳩がいるように、鳩には帰巣本能があるからです。場所への執着が強く、同じ動線で生活する習性があり、巣と認識した場所から離れようとしないためです。
「鳥獣保護法」では傷つけることも禁止されていますので、鳩を弱らせるだけで罪に問われる場合もあります。追い払い行動も罰則の対象になることがあるため注意が必要です。
違反となるケースとは
殺傷や捕獲は違反となります。鳥獣保護法の第8条では、
鳥獣及び鳥類の卵は、捕獲等又は採取等(採取又は損傷をいう。)をしてはならない。
とうたっているため、卵がある巣を移動したり、卵を採ること、捨てることも違反になります。ヒナが巣立つまでと思っていても、鳩は巣を覚えていますので、また戻ってきてしまうこともあります。
違反とならないケースとは
では、違反とならないケースはあるのでしょうか。
巣に鳩がおらず、卵もない状態であれば、撤去しても違反にはなりません。鳩がベランダにある巣からいなくなるタイミングを待って、卵がなければ巣を撤去することができます。気を付ける点としては、鳩がベランダに戻る前に対応する必要があります。しかし、鳩自体を駆除するのではないので、巣を撤去しても鳩がまた巣を作ってしまう可能性もあります。
鳩がベランダに巣を作ったときは?
「鳥獣保護法」により駆除も威嚇もしてはいけませんが、すでにベランダに巣を作ってしまった時はどうすればよいでしょう。鳩はすでに縄張りと認識してしまっているので、近づくことも危険です。この場合の対策として、役所に許可をもらい、自分で捕獲する方法と、業者に依頼する方法があります。
役所に捕獲許可の申請をする
各市区町村によって違いがありますので、お住まいの役所に問合せして手続きを進めます。自身で駆除をするための許可申請となりますので、役所は駆除してくれませんが、許可を受けた後にご自身で撤去することができます。
許可申請は、複数の申請が必要な場合や、許可が出るまでの時間がかかる場合があります(約1~2週間程度)。さらに、許可申請だけでなく、駆除後の報告もしなければいけない場合もあります。
業者に依頼する
害獣駆除の業者に見積りを取って依頼する方法もあります。役所に申請を出す時間を考えると鳥獣捕獲許可を持った業者に頼めばすぐに撤去できますが、もちろん費用がかかります。
ベランダに鳩が寄り付かないようにするには?
鳩がきらいな匂いを出す忌避剤や剣山など、鳩除けのグッズは沢山あります。忌避剤は雨に溶けてしまった場合に飼っているペットが誤って食べてしまうリスクがあります。剣山は鳩を傷つけない構造になっていますので、鳩の強い帰巣本能によって設置しても構わずとどまることもあり、鳩が寄り付かないようにすることは難しく、余計な費用が掛かってしまうことがあります。
お住まいのベランダを鳩のテリトリーにしない、巣を作らせないためには、確実に鳥の侵入を防ぐ防鳥ネットの活用も手段のひとつです。数あるネットのなかでも、鳩除けに適したネットを選ぶポイントをご説明します。
防鳥ネットのマス目
鳩よけに適した推奨マス目は「25mm〜50mm」となります。街中でよくみる一般的な鳩はカワラバト(ドバト)が多く、約30〜35cmの体長があります。25mm〜50mmのマス目のネットであれば入ることができません。
また、25mm以下のマス目ですと通気性が悪くなり、かえって風の抵抗を受けてしまいます。細かいマス目や遮光機能があるネットを選ばない限り光も通しますので、ベランダの洗濯物には影響なく設置することができます。
●マス目25mm〜50mm以上の防鳥ネットの例
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網目サイズ:25mm目
耐久性:★★★★☆
重量:173 g/㎡
価格:3,000円~/㎡
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網目サイズ:37.5mm目
耐久性:★★★★☆
重量:192 g/㎡
価格:3,100円~/㎡
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網目サイズ:20×25mm目
耐久性:★★☆☆☆
重量:114 g/㎡
価格:2,500円~/㎡
防鳥ネットの糸の太さと編み方
鳩に侵入されないためには2.0mm以上の糸の太さが望ましいです。細すぎるとすぐに切れてしまうデメリットはありますが、細い糸は風や雪の影響を受けにくく汚れやホコリも溜まりにくいですし、軽量のため設置も簡単に行える利点がございます。
編み方は有結節と無結節があります。有結節は、糸の交差部分で結んでいるため万が一ネットが破れても広がることがなく、強度を保つことができます。無結節でも糸の太さがあれば十分に効果があります。
デザイン性を重視する場合は、結節部分がなくレース状に編み込んだラッセル・ネットも鳩対策にご利用いただけます。
●糸の太さ:2.0mm以上の防鳥ネットの例
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網目サイズ:25mm目
耐久性:★★★★☆
重量:173 g/㎡
価格:3,000円~/㎡
編み方:無結節タイプ
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網目サイズ:37.5mm目
耐久性:★★★★☆
重量:198 g/㎡
価格:3,000円~/㎡
編み方:有結節タイプ
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網目サイズ:25mm目
耐久性:★★★★☆
重量:165 g/㎡
価格:4,000円~/㎡
編み方:ラッセル
ネットの編み方については、こちらの豆知識をご覧ください。
ネット(網)編み方の特徴と選びかた
防鳥ネットの素材
防鳥ネットに採用されている素材はポリエチレン製が多く、軽量で耐久性があり、腐食の心配がないので屋外に面したベランダに適しています。防炎機能が付いたネットもあるため、より安心してご使用いただけます。ポリプロピレン素材は一般的な網戸によく使われている素材で、軽くて熱に強い素材です。そのほかにナイロン製のネットもあり、柔軟性・耐久性に優れています。見た目が美しいネットが多いため、店舗などに適しています。
ネットが軽いと取り扱いは楽ですが、風の煽りで隙間ができてしまうため、風が強い沿岸部などに採用する場合はある程度の重さがあるネットをおすすめします。
●様々な素材の防鳥ネットの例
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網目サイズ:25mm目
耐久性:★★★★☆
重量:173 g/㎡
価格:3,000円~/㎡
素材:ポリエチレン
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網目サイズ:25mm目
耐久性:★★★★☆
重量:118 g/㎡
価格:3,800円~/㎡
素材:ポリプロピレン
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網目サイズ:25mm目
耐久性:★★★★☆
重量:165 g/㎡
価格:4,000円~/㎡
素材:ナイロン
防鳥ネットの色
鳩が特別嫌がる色はないと言われているため、ネットのカラーは設置場所の環境や好みの色をお選びください。グリーンのほか、白やシルバーなどカラーは豊富にあります。明るい色の白やシルバーのネットより、光を吸収する黒を選びますと外の景色もよく見え、汚れも目立ちません。
●複数カラーのある防鳥ネットの例
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網目サイズ:25mm目
耐久性:★★★★☆
重量:173 g/㎡
価格:3,000円~/㎡
カラー数:全6色
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網目サイズ:25mm目
耐久性:★★★★☆
重量:165 g/㎡
価格:4,000円~/㎡
カラー数:全4色
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網目サイズ:37.5mm目
耐久性:★★★☆☆
重量:192 g/㎡
価格:3,100円~/㎡
カラー数:全4色
防鳥ネットの設置について
ネットの設置には、持ち家のベランダの場合は金具を取り付けることもできますが、アパートや賃貸マンションの場合、大家さんや管理会社に相談してから設置するようにしてください。柱に傷をつけることができない場合は突っ張り棒やフックと接着金具などを利用することも可能です。
ベランダのサイズに合わないネットを設置すると隙間ができてしまい、そこから鳩が侵入してしまうおそれがあります。確実に防ぐには、サイズが合ったネットを上下左右にしっかりと固定することをおすすめします。また、火災などの万が一避難することを想定をしてオープンできるようにカーテン状に設置するなどの工夫も重要です。
鳩よけネットにピーコンネットが登場!
難燃性ポリエチレンのピーコンネット50mmは1㎡につき約11gで非常に軽量となっており、風の影響も受けにくく糸の太さも0.5mmで設置が目立たない特徴がございます。15mmも約30g/㎡と軽量で鳩だけでなくスズメやムクドリのような小さな鳥にもお使いいただけます。
ワイヤーピーコンネットは完全不燃ステンレスワイヤーですので熱や火に強く、変形しにくいネットのため今まで鳩よけネットの設置が不可能だった場所での対策が可能です。
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網目サイズ:15mm目
糸の太さ:0.45mm
素材:難燃性ポリエチレン
耐久性:★★☆☆☆
重量:31 g/㎡
価格:1,100円~/㎡
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網目サイズ:50mm目
糸の太さ:0.61mm
素材:難燃性ポリエチレン
耐久性:★★☆☆☆
重量:13 g/㎡
価格:1,100円~/㎡
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網目サイズ:50mm目
糸の太さ:0.8mm
素材:ステンレス
耐久性:★★★★☆
重量:170 g/㎡
価格:7,900円~/㎡
また、ピーコンネットは接着剤(ボンド)だけで設置できる専用の取付具がございますので、ドリル、ビス、釘などを使用せずに取り付けができます。マンションやビルの壁面といった建物を傷つける心配なく使用できます。
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Φ30mm 1袋100個入
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Φ30mm 1袋100個入
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Φ30mm 1袋100個入
まとめ
鳩が頻繁にベランダにやって来る場合は、巣をつくるのに適した場所か確認しているのかもしれません。鳩の糞には人に感染する病原菌をもっている場合や、糞による酸成分により手すりなどの金属が腐食してしまい、大切な家族の健康や家の老化も招いていしまいます。
「鳥獣保護法」によって駆除できないことから、鳩が巣作り場所やねぐら場所にする前に、ベランダに侵入させないよう対策することが重要となります。
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