倉庫の暑さ対策を紹介!空調効率を高め快適な空間を作ろう!
【プロ担当の専門情報】ご購入前に知っておいていただきたい、ビニールカーテン豆知識を多数掲載しています。
日本の平均気温が年々高くなる中で、倉庫の暑さ対策の必要性がますます求められています。暑さ対策が不十分だと、従業員の熱中症リスクが上昇するだけでなく作業の生産性が低下する可能性もあります。
今回は倉庫の暑さ対策によって快適な作業環境を作る方法をご紹介します。
- この豆知識の目次
- 倉庫の暑さ対策が重要と言われる理由
- 従業員が熱中症にかかるリスクがある
- 作業の生産性が低下する
- 製品の安全性と品質が低下する
- WBGT値を把握して適切な暑さ対策を行う
- 倉庫の空調効率を高めるための対策
- ビニールカーテンで快適空間を作る
- ビニールブースで特定の作業スペースを作る
- シーリングファンで空気を循環させる
- 屋根への暑さ対策
- 遮熱シート・遮熱塗料で温度上昇を抑える
- 屋根用スプリンクラーで倉庫内を冷却する
- 倉庫の暑さ対策に有効な空調設備
- 業務用エアコン
- スポットクーラー
- 倉庫の暑さ対策に使えるグッズ
- クールベスト
- コンプレッションインナー
- ネッククーラー
- 倉庫内での熱中症対策
- 水分補給を行う
- 空調が効いた休憩室を設ける
- 作業時間の管理を行う
- 従業員の健康管理を行う
- 倉庫の暑さ対策に関するまとめ
倉庫の暑さ対策が重要と言われる理由
倉庫は建物の構造上、とても暑くなりやすい性質があります。一つの要因としては、天井が高く広い空間のため冷房の効率が下がり、空気の循環が上手くいかないことが挙げられます。
また、窓が少なく屋根からの熱が屋内にこもりやすいこと、倉庫内の設備による排熱も暑さにつながり、熱中症にかかるリスクが高いのです。
そのため、以下の3つのリスクを招かないためにも、倉庫の暑さ対策が重要視されています。
- 従業員が熱中症にかかるリスクがある
- 作業の生産性が低下する
- 製品の安全性と品質が低下する
従業員が熱中症にかかるリスクがある
倉庫の暑さ対策が不十分だと、従業員が熱中症になるリスクが増します。厚生労働省の調査によると、熱中症による死亡者数は年々増加しています。近年は1,000人を超える数が報告されており、30~59歳では労働中に熱中症にかかり死亡する事例が相次いでいます。
(引用:環境省 「熱中症はどれくらい起こっているのか」)
倉庫という暑くなりやすい空間で働く従業員は、熱中症の危険性と常に隣り合わせであることから、リスクの高さを事前に理解してしっかり対策することが求められます。
作業の生産性が低下する
暑い環境での作業は、体力や集中力が低下して作業のパフォーマンスが落ちると言われています。
暑さが労働者の生産性に与える影響を分析した調査によると、「エアコンが設置されていない製造ラインの場合、1週間のうち最高気温が35℃以上の日が1日増えることによって、1日あたりの生産量が週平均で4~8%減少する」というデータがあります。
エアコンが設置されている場合は生産量の減少は観察されなかったことから、暑さと生産性には相関関係があることがわかります。
(引用:アジア経済研究所 「第46回 暑すぎると働けない!?気温が労働生産性に及ぼす影響」)
製品の安全性と品質が低下する
倉庫内が暑すぎると、製品の品質に関わる問題が発生する可能性があります。特に食品・医薬品・化学製品などは、高温環境で腐敗や変質するものも少なくありません。
品質低下や商品のロスだけでも大きな問題ですが、消費者に届いた後に健康被害などが発生した場合は、企業の信頼まで傷つく恐れもあります。
倉庫の暑さ対策は製品の安全性と品質維持に欠かせないものです。
WBGT値(暑さ指数)を把握して適切な暑さ対策を行う
WBGT値(暑さ指数)とは、暑い環境下でのストレスを評価する指数です。厚生労働省は労働環境におけるWBGT値を計測し、その軽減に努めることを推奨しています。
WBGT値の計測には専用の測定器を使用しますが、一般的なECサイトで数千円程度から購入できるため、1つ持っておくと良いでしょう。
具体的な数値は、25℃を超えると警戒水準となり、28℃を超えると熱中症発生率が高くなると言われています。倉庫内の作業環境が25℃より上昇しないように気を配って暑さ対策を行いましょう。
(引用:環境省「環境省熱中症予防情報サイト 暑さ指数(WBGT)について学ぼう」)
倉庫の空調効率を高めるための対策
倉庫の空調効率を高めるためには、既存の空調設備にビニールカーテンなどを組み合わせることが重要です。こちらでは、空調効率を高めるおすすめの方法をご紹介します。
- ビニールカーテンで快適空間を作る
- ビニールブースで特定の作業スペースを作る
- シーリングファンで空気を循環させる
ビニールカーテンで快適空間を作る
ビニールカーテンは、特定の空間を間仕切ることによって空調効率アップ・省エネが行えます。
空調効率を高めるためには、空調を効かせる空間と効かせない空間を分けて考え、ビニールカーテンによって空調を効かせる空間を作ることが大切です。
詳細は「ビニールカーテンで断熱・夏の暑さ対策!空調効率・省エネ特集」をご確認ください。
また、空調効率を高めることでエアコンの設定温度を見直すこともできるでしょう。
設定温度を1℃上げることができれば、約13%の省エネが実現可能と言われています。
(引用:環境省「エアコンの使い方について | 家庭部門のCO2排出実態統計調査」)
その他、倉庫の出入口や窓などの太陽光が差し込む場所には遮熱ビニールカーテンが効果的です。夏の暑い直射熱を軽減することで最大で10度以上の温度の遮熱効果があるビニールカーテンもあります。
詳細は「遮熱ビニールカーテン・シート一覧」をご確認ください。
ビニールブースで特定の作業スペースを作る
ビニールブースは、作業用や休憩用といった特定の用途に用いる空間を倉庫内に作り出すことができます。
ビニールカーテンと同様に、ビニールブース内での空調効果を高めます。厳密な温度管理が必要となる食品・化学製品などの保管用のスペースを作る際にも役立ちます。
詳細は「ビニールブース製作・価格一覧」をご確認ください。
シーリングファンで空気を循環させる
シーリングファンとは、倉庫の天井に取り付けて空気を循環させるためのものです。
エアコンと併用すれば冷たい空気が倉庫内にしっかりと行きわたり、倉庫で働く従業員の体感温度を下げることができます。
「暑すぎず寒すぎない」快適な温度の維持と、空調効率アップや省エネ効果も期待できるでしょう。
屋根への暑さ対策
倉庫の屋根は太陽光の影響を受けやすく、屋根に吸収された熱が倉庫内に伝わってしまうと、倉庫全体の温度が上昇してしまいます。そのため、屋根への暑さ対策も忘れてはいけません。
遮熱シート・遮熱塗料で温度上昇を抑える
遮熱シートや遮熱塗料は、建物の窓・屋根・壁に貼る、または塗布することで、太陽の熱を反射させて室温の上昇を抑える効果があります。
冷房にかかるコストを低くしながら、快適な室温を保つことができますが、施工面積が広くなるにつれて、費用や施工期間が長くなります。導入する際は、これらを考慮するようにしましょう。
屋根用スプリンクラーで倉庫内を冷却する
屋根の温度の上昇を防ぐには、散水装置(スプリンクラー)で屋根表面に水を散布するのも有効な手段です。
水などの液体は、気体に変化する際に熱エネルギーを吸収する「気化熱」という性質があります。この「気化熱」を利用して、屋根の上に散布した水が水蒸気に変化するときに屋根表面の温度を下げ、建物内の温度が上がるのを防ぐ効果があります。
倉庫の暑さ対策に有効な空調設備
倉庫の暑さ対策の基本は、エアコンなどの空調設備です。倉庫に合った適切なサイズと台数の空調設備を導入し、老朽化している場合は修理や交換なども検討しましょう。
業務用エアコン
業務用エアコンは、広いスペースを効率的に冷却できる設備です。1台で広範囲をカバーする一方で、冷却面積が広くなるにつれて導入コスト・ランニングコストも高くなるというデメリットがあります。
どれほどの範囲を冷却できるのかわからない中で購入するのは不安だという場合は、まずはリースを検討してみると良いでしょう。
ビニールカーテンで空間を仕切ると、業務用エアコンの効率を高めることができます。また、業務用扇風機やシーリングファンと併用して空気の循環をスムーズにする方法もおすすめです。
スポットクーラー
スポットクーラーとは、限られたエリアや局所的に冷却したい場所に設置するエアコン装置です。工事不要で簡単に導入でき、コストが安価であることと移動が可能な点が特徴です。
業務用エアコンがない倉庫や、倉庫内でエアコンの風が届きにくいエリアをビニールカーテンやビニールブースで区切ることで冷却効率を上げることができます。
スポットクーラー対応のビニールブースもあるため、詳細は「スポットクーラー対応ビニールブース」をご確認ください。
スポットクーラー本体はトラデポ「スポットエアコン」でご紹介しています。
倉庫の暑さ対策に使えるグッズ
倉庫では、空調設備などの導入だけでなく倉庫で働く人がそれぞれ暑さ対策を行うことも重要です。ここでは、個人単位で取り組める以下の暑さ対策と役立つグッズを紹介します。
- クールベスト
- コンプレッションインナー
- ヘルメット用ファン
- ネッククーラー
クールベスト
クールベストは、保冷剤や気化熱を利用した冷却効果のある作業服です。
ベストの背中部分に保冷剤を入れるタイプや、タンクに入った冷水をベスト全体に行きわたらせるタイプ、ポンプとコンデンサで水を循環させるチラータイプなど、種類は様々です。稼働時間や作業場所の温度に合わせて選択できます。
コンプレッションインナー
コンプレッションインナーは保温性・速乾性に優れ、体温調整のサポートをしてくれるインナーで、年間を通して使用できます。伸縮性のある生地が筋肉を支え、身体の動きをサポートしてくれるため倉庫内の作業においても効果的です。
ヘルメット用ファン
ヘルメット用ファンは、既存のヘルメットに装着できる小型のファンです。
熱中症対策には首の後ろを冷やすのが良いとされていますが、ヘルメット用ファンは首まわりから頭まで冷やしてくれるため、蒸れによる暑さを軽減する効果があります。
ネッククーラー
ネッククーラーは、首の周りに装着して身体を冷やすアイテムです。
冷凍庫で凍らせて使用するPCMタイプや、保冷剤を入れた布を巻きつけるもの、冷却プレートで冷やす電動タイプなどがあります。使用感や持続時間がそれぞれ異なるため、季節や倉庫内の環境に合わせて適切なものを選びましょう。
倉庫内での熱中症対策
倉庫内での熱中症対策は、企業と従業員の双方が必要性を理解して実行することが大切です。湿度・温度が上がりやすい夏の時期は、特に従業員の健康に配慮した熱中症対策を行いましょう。
以下の熱中症対策について解説していきます。
- 水分補給を行う
- 空調が効いた休憩室を設ける
- 作業時間の管理を行う
- 従業員の健康管理を行う
水分補給を行う
熱中症対策の基本は、水分・塩分をこまめに補給することです。高温多湿の倉庫内で作業をして大量に汗をかくと、体内では水分とともに塩分・ミネラルも失われてしまいます。水分補給だけでは血液中の塩分・ミネラル濃度が低くなり、結果として熱中症の症状が表れる原因になるため、水分と塩分をバランスよく採ることが重要です。
空調が効いた休憩室を設ける
倉庫内でできる限りの冷房対策をしていても、身体を動かして作業をしていると体感温度は上がります。従業員が作業の合間にクールダウンできるよう、倉庫内には空調の効いた休憩室を儲け、氷・水分・冷たいタオルなどの冷却グッズを常備しておきましょう。
作業時間の管理を行う
熱中症を予防するには、高温の環境で長時間作業を実施しないことも重要です。日中の作業時間は短めに設定し、早朝・夕方など比較的涼しい時間帯に作業を進めるのも一つの選択肢です。また、こまめに休憩時間を確保して水分や塩分を摂取するのも忘れないでください。
従業員の健康管理を行う
倉庫内で従業員が元気に働くためには、健康状態を定期的に把握することも欠かせません。現場責任者は作業状況のチェックを行いつつ、従業員に異変がある場合は作業を中断させる対応を取りましょう。
倉庫内で長時間業務したあと、休憩中に熱中症を発症して倒れ、救急搬送や死亡する事例も増えています。少しでもおかしいなと思ったら、すぐに現場責任者に報告できる環境を整備しましょう。
倉庫の暑さ対策に関するまとめ
倉庫の暑さ対策は、従業員が快適に働ける環境を作り、作業効率を向上させるために不可欠です。
空調効率を高めるには、ビニールカーテンによって空間を仕切ることや、屋根への暑さ対策、スポットクーラー・シーリングファンとエアコンとの併用など様々な方法があります。これらの対策を組み合わせることで、倉庫内の暑さを抑制し、快適な作業環境が実現できます。
ビニプロでは空調設備の効果を高めるビニールカーテンやビニールブースを取り扱っています。ご予算や倉庫内の状況に応じて、最適な商品をご提案させていただきますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。
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