工場の防虫対策とは?虫の発生原因を理解し快適な環境を手に入れる!
【プロ担当の専門情報】ご購入前に知っておいていただきたい、ビニールカーテン豆知識を多数掲載しています。
気温が高くなる季節になると、工場の責任者の方々は防虫対策に頭を悩ませることが多いでしょう。商品に虫が混入すると、お客様からクレームを受け、商品の回収を余儀なくされる事態にもなりかねません。さらに、虫が発生する環境は不快な気持ちにもなります。
このような事態を防ぐためにも、適切な防虫対策が重要です。本記事では、防虫対策の基本となる以下の3つの点について解説しています。
- 外部からの侵入を防ぐ
- 内部での発生を防ぐ
- 迅速に除去・駆除する
現在実施している対策と比較しながら、参考にしていただければと思います。
- この豆知識の目次
- 工場で虫が発生する原因
- 工場外部からの侵入
- 工場内部での発生・繁殖
- 工場への虫の侵入を防ぐ方法
- のれん式ビニールカーテンで虫を引き寄せる光を遮断する
- 虫を引き寄せる異臭の発生を防ぐ
- 防虫用エアカーテンで虫の侵入口を塞ぐ
- 壁や窓・排気口などの虫が侵入する隙間を塞ぐ
- 捕虫器で虫を捕獲する
- 工場内部で実施する防虫対策
- 水回りなどの湿気がある場所の清掃を行う
- カビの繁殖を防ぐ
- 虫が隠れやすい場所の清掃を行う
- 乾燥食品への侵入を防ぐ
- 侵入した虫を除去する
- 工場の防虫対策のまとめ
工場で虫が発生する原因
工場で虫が発生する原因を理解することは、効果的な防虫対策を行う上で重要です。
主な原因として挙げられるのは、外部からの侵入と、ほこりやカビ、食品などが虫にとっての餌となり、それによって虫が繁殖することです。
それぞれ詳しく解説していきます。
工場外部からの侵入
何らかの要因で外部からの侵入が発生すると、工場内に虫が発生します。
外部からの侵入経路は以下の通りです。
- 出入口などの開口部からの侵入
- 壁や窓、排気口などの隙間からの侵入
- 排水溝から配管を通じた侵入
- 衣類や運搬物への付着を通じた人為的な侵入
人為的な侵入を除き、これらの侵入方法に対しては、侵入口を塞ぐか事前に捕獲する措置が必要です。
工場内部での発生・繁殖
外部から侵入した虫は、工場内のほこりやカビ、食品などを餌とし、湿気が溜まりやすい場所で繁殖すると、大量発生することがあります。
主な原因は以下の通りです。
- 換気が不十分で湿度が高くなる
- 清掃が行われず、ほこりなどの汚れが溜まる
- 食品廃棄物の処理が不適切
基本的な対策としては、定期的な清掃を行い清潔な状態を保つことが重要です。また、防虫剤などを利用して虫を寄せ付けないようにすることも必要です。
工場への虫の侵入を防ぐ方法
虫を引き寄せる要因と、侵入を防ぐ方法は以下となります。
侵入を防ぐ方法に関して、詳しく解説していきます。
のれん式ビニールカーテンで虫を引き寄せる光を遮断する
のれん式ビニールカーテンは、虫を引き寄せる紫外線などの光を遮断します。
工場などの建物の出入口に設置し、虫の侵入を防ぐのに効果的です。
オレンジ色や黄色は、光に引き寄せられる虫にとっては「真っ黒」に見えます。そのため、オレンジ色や黄色のビニールカーテンは、光に引き寄せられる虫の侵入を防止する対策として有効です。
機能性に関する詳しい説明は「防虫ビニールカーテンの機能性ついて」をご確認ください。
通常の防虫ビニールカーテンでは隙間が出てしまいますが、のれん式ビニールカーテンを使用した場合、隙間ができません。そのため、飛翔性(ハエなど)だけでなく、歩行性(アリなど)の虫の侵入も防止できます。
その他の特徴として、以下が挙げられます。
- 間仕切りシートとして防風、粉塵、防音対策としても効果的
- 密閉性が高く、フリーハンドで通過できるため、フォークリフト車両が頻繁に通過するような環境に最適
- 扉の開閉がスムーズに行えるため、保冷・保温効果が高まり、省エネにも繋がる
のれん式ビニールカーテンの詳細は「のれん式ビニールカーテン一覧」をご覧ください。
虫を引き寄せる異臭の発生を防ぐ
多くの虫は腐敗した食物を餌としており、腐敗臭などに引き寄せられます。そのため、異臭の発生源を清潔に保つことが重要です。
以下の対策を実行して、異臭の発生を防ぎましょう。
- ゴミ置き場の清掃
⇒ ゴミを周辺にまき散らさないよう適切に処理する
⇒ 生ごみは分別し、ゴミ袋はきちんと縛る - 排水溝の清掃
⇒ 異臭が発生しないよう定期的に清掃を行う
⇒ 市販のクリーナーや重曹、お酢を使うと効果的 - 周辺の植物や植木の管理
⇒ 腐敗しないよう水やりや定期的に清掃を行う
防虫用エアカーテンで虫の侵入口を塞ぐ
防虫用エアカーテンは強力な空気を発生させ、飛んでいる虫を気流で遮断することで内部への侵入を防ぎます。
主に工場などの建物の出入口に設置され、以下のような特徴があります。
- 「空気の壁」を作るため隙間ができない
- ホコリや花粉も防げる
- 空気が外に逃げないため、空調効率の向上も可能
壁や窓・排気口などの虫が侵入する隙間を塞ぐ
工場の出入口を塞いでも、小さな隙間から虫が侵入してしまうことがあります。
そのため、以下のような方法で隙間を塞ぎ、虫の侵入を防ぎましょう。
- 外壁や窓枠などの隙間をシーリング材を使用して埋める
- 窓や扉に網戸を設置する
- 排気口に防虫網を取り付ける
- 隙間を埋めることが困難な場合は防虫対策用の忌避ラインテープを使用する
捕虫器で虫を捕獲する
捕虫器は、紫外線など虫を引き寄せる波長の光を発する装置です。内部には粘着性のあるテープが付いており、虫を確実に捕獲できます。
工場などの建物の出入り口付近に設置し、虫が侵入する前に捕獲します。
また、ゴミ置き場などの虫が発生しやすい場所に設置するのも効果的です。
工場の他に、一般家庭や農業施設など、多くの場所で使用されています。
工場内部で実施する防虫対策
工場外部からの侵入に対して対策を実施しても、全ての侵入を完全に防ぐことはできません。また、衣類や運搬物への付着を通じた人為的な侵入も防ぐことは困難です。
そのため、以下のような工場内部での対策を行うことが重要です。
- 水回りなどの湿気がある場所の清掃を行う
- カビの繁殖を防ぐ
- 虫が隠れやすい場所の清掃を行う
- 乾燥食品への侵入を防ぐ
- 侵入した虫を除去する
それぞれの対策について、詳しく解説していきます。
水回りなどの湿気がある場所の清掃を行う
虫が繁殖する環境として、湿気は最適な条件を提供します。そのため、湿気がある場所の清掃を行い、常に清潔な状態を保つことが重要です。
特に、トイレや手洗い場などの水回りは湿気が溜まりやすいため、定期的な清掃が必要です。
- トイレタンクや便器
⇒ タンク用洗浄剤やトイレ洗剤ブラシを使用 - 排水管
⇒ 45~50℃のお湯を流した後にパイプクリーナーを投入 - 排水口の排水トラップ
⇒ 台所用洗剤やスポンジを使用
さらに、清掃の他にも換気扇を使って湿度を下げたり、忌避剤や防虫剤を使用して虫を引き寄せないようにする対策も有効です。
カビの繁殖を防ぐ
カビは虫の餌となるため、その発生や繁殖を防ぐことは重要です。そのため、カビが繁殖しやすい場所の定期的な清掃と湿度管理を行うことが効果的です。
カビが繁殖しやすい環境は、湿気が多く風通しが悪い場所です。以下のようなエリアが特に注意が必要です。
- トイレなどの水回り
- 冷凍設備などの結露が出やすい場所
- 貯蔵倉庫
- 機械設備の裏側や床下
- 換気設備がないエリア
対策としては以下が挙げられます。
- 定期的な清掃
- 換気設備や除湿器を用いた湿度管理(※温度25度、湿度70%が繫殖しやすいとされている)
- 防カビ剤の塗布
<参考サイト>
カビ対策マニュアル 実践編
(引用元:文部科学省)
虫が隠れやすい場所の清掃を行う
虫は、ホコリが溜まりやすい隙間に隠れて生息することが多く、定期的な清掃が必要です。
以下の場所の清掃は、重点的に行うようにしましょう。
- 機械設備と床や壁との間
⇒ 長柄ブラシやダスターを使用して隙間のホコリを掃除する - 機械設備の裏側や配線箇所
⇒ エアダスターを使用して手が届きにくい箇所のホコリを吹き飛ばす - ドアや窓の隙間
⇒ サッシブラシを使用して狭い隙間を掃除する
乾燥食品への侵入を防ぐ
食品工場などで乾燥食品を保管している場合、特別な対策が必要です。乾燥食品は虫の餌となりうるため、保管庫で虫が大量に発生する可能性があります。
以下のような対策を行い、虫の発生を防ぎましょう。
- 保管庫内の温度や湿度を管理して湿気が溜まらないようにする
- 保管庫の入口など侵入経路となりうる箇所に防虫剤を使用する
- 乾燥食品が虫に侵入されないように頑丈に密閉する
- 保管庫内を定期的に清掃し清潔に保つ
侵入した虫を除去する
虫を発見した場合は、大量に繁殖する前に早期に除去することが重要です。
発見時の状況に応じて、以下の方法で除去を行いましょう。
- 掃除機を使用して吸い取る
⇒ 広範囲の虫を迅速に取り除く - 粘着シートで捕まえる
⇒ 特定の場所や小さな範囲の虫を効果的に捕獲 - 殺虫剤や駆除剤を使用する
⇒ 広範囲の駆除が必要な場合や、繁殖が進んでいると思われる場合の除去に効果的 - 熱湯や台所洗剤を使って殺虫する
⇒ 即効性があり単体の虫に対して有効
工場の防虫対策のまとめ
防虫対策を実施する際は、虫の特性や発生原因を理解した上で計画的に取り組むことが重要です。
また、虫の侵入経路や発生・繫殖する原因は複数あるため、ご紹介した対策方法を組み合わせることで、防虫効果を高める必要があります。
工場や周辺環境、予算などの条件に応じて、適切な対策を選ぶようにしましょう。
ビニプロでは、記事内で紹介したのれん式ビニールカーテンをはじめ、以下の防虫対策商品も取り扱っています。
ご予算や設置環境に応じた最適な商品をご案内しますので、お気軽にお問い合わせください。
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