店舗用防犯ネットはどう選ぶ？　万引き・盗難対策に最適な防犯ネットの選び方

近年、レジ袋が有料になりマイバッグの利用が増える中、万引きを含む窃盗が増加しています。防犯対策として防犯システムやセキュリティ会社を利用する会社や店舗が増えていますが、導入コストやメンテナンスなどを含めると高額な費用がかかります。更に被害を減少させるため警備員を常駐させる場合は人件費もかかってきます。
それに比べ、防犯ネットは低コストで施工も簡単。シンプルな構造ですがショップスペースを丸ごと囲い込めるため、防犯効果は絶大です。商店や店舗、更に工場や自宅のガレージなどにも抑制目的で利用できるため、幅広く利用されています。この豆知識では、万引き・盗難防止から不法侵入を防ぐための防犯ネット選び、また、防犯用途に選ばれるネット選びのポイントもお伝えします。

万引き犯や不法侵入者に与える防犯ネットの抑止力

店舗防犯ネット

目の前に商品があり、すぐに手に取れる状況では、つい出来心で盗みを働かせてしまい衝動的に犯行に及んでしまうケースがあります。店舗用防犯ネットは目に見えて、侵入や窃盗の「直接的妨げ」になるため、盗難被害の抑制・防止に効果的です。
ネットがかかっているのとかかっていないのとでは心理的な影響力が大きく変わり、ネットで仕切られているという状況だけでも「狙いにくい」と思わせることができます。

店舗の閉店後、万引き・盗難防止

商店や商業施設などのインストアー店舗では、休憩時や閉店後の万引き・盗難防止に抑制効果のある店舗用防犯ネットの取り付け・設置をおすすめしています。催事などの行事やイベント時の一時預かり荷物の盗難防止対策などにも最適です。

夜間、閉店時の防犯ネット設置は、主にネットカーテンとしてスペースを区切る方法と防犯ネットを展示品などに直接かぶせる方法があります。貴金属や宝石などのショーケースや展示ケースは防犯ネットではなく、盗難防止のカバー等で対応されている店舗が多いようです。

店舗内の防犯ネットカーテンは、防犯ネットで仕切りを作ることで侵入防止になり、万引きや盗難などの犯行を難しくするだけではなく、ふとした出来心からの犯行を抑制する効果があります。防犯ネットを展示品や商品棚に直接かぶせる場合でも同様の効果を期待できます。

防犯ネットの設置パターンと必要な金具・部材については、こちらをご覧ください。
防犯ネットの設置パターンと必要な金具・部材

侵入防止対策に防犯ネットを利用する場合

「侵入防止」用途でネット利用を考える場合、立入禁止を目的とする場合や不法侵入の抑止、害獣動物の侵入防止など用途によって、選ぶネット網も様々です。また、侵入防止と防球フェンスを兼ねた校庭やグラウンドのネットフェンスやコートの防風ネット・風よけネットなどもあります。

まず、動物の侵入防止、防球フェンス、防風ネット・風よけネットなどと兼用する場合は、それらに合わせた用途のネットをお選びいただき、サイズオーダーで極力隙間をなくすよう設置してください。ネットはある程度伸縮しますので、伸ばして張ったり、大きすぎる場合は、ネットのマス目を畳んで目を潰しながら設置することでも対応できます。

次に店舗、イベント会場などで屋外で一時的に立入禁止エリアを設けるためにネットを張る場合は、無結節のネットがおすすめです。屋内、店舗の防犯ネットととして利用されるラッセル網のネットより安価なものも多く、グリーンやグレー色以外のカラーバリエーションも豊富なため、人や車の進入禁止、立入禁止を表現しやすくなります。

敷地や畑への侵入を未然に防ぎ、抑止力を高める防犯ネットは低コストで効果も高く、施工も簡単ですが、破られてしまうという弱点もありますので、防犯カメラと合わせて設置することで、防犯ネットの抑止効果も高まります。

店舗用防犯ネットの選び方

屋内の防犯ネットに最適なネットの選び方です。ネットは節の違いで編み方が異なり、強度や見た目、柔軟性や機能性なども違ってきますので、設置場所に適したネット選びができるようぜひ参考にしてください。

店舗防犯ネット

マス目サイズ

ネットのマス目が大きいと人の手が入ってしまうため、盗難防止効果が低減してしまいます。そのため、中が見えるけど手が入らず圧迫感のない適正サイズは、25mmからそれ以下となります。ビニプロでは推奨サイズを10mm～25mm程度のマス目サイズとしていますが、防犯用間仕切りネット（ネットカーテン）として吊り下げされる場合は、37.5mmもよく利用されています。

編み方・節の種類

ネットの編み方は、「有結節」「無結節」「ラッセル」の3種類があります。有結節は、強度がある昔ながらの編み方で結び目がありますので、景観面からあまり店舗用の屋内防犯ネットとしては利用されません。

店舗用の防犯ネットの場合、結び目のない無結節またはラッセルがごわつきが少なく軽量なため採用されることが多いですが、景観を重視した設置環境であれば、レース状の網目でデザイン性に優れるラッセル編みの防犯ネットが特に店舗用の防犯ネットに向いていると言えます。盗難防止、防犯用ネットでビニプロ一番人気のネットもラッセル編みの防犯ネットです。防炎加工品なのでショッピングモールや商業施設に出店の店舗にも最適な防犯用ネット製品です。

ネット（網）編み方の特徴と選びかたについては、こちらをご覧ください。
ネット（網）編み方の特徴と選びかた

糸の太さ

2.2～2.4mm程度の軽量タイプが主流です。糸の太さは36本、44本などで記載される細いネット糸を何本も撚り合わせて編まれていて、それが2.2mmや2.4mmなどの糸の太さ表記となっています。防犯の対象物にそのまま被せる場合は、糸の太さ1.6mmでマス目10mmなどの網目の細かいネットでも効果的です。

ネット（網）太さの単位・糸の本数については、こちらをご覧ください。
ネット（網）太さの単位・糸の本数

燃え広がりを防ぐ防炎素材ネット

防炎素材のネットは自己消火性があり火の燃え広がりを抑える難燃機能が付いています。商業施設、店舗、工場、倉庫などでは、防炎素材の使用が定められているため、ショッピングモールや店舗で防犯用としてネットを使用したい場合は、防炎機能の付いたネットを使用することになります。店舗用など景観が気になる場合は、防炎機能付きで、柔軟性があり、デザイン性もあるラッセルネットがおすすめです。

デザイン性で人気のラッセル編み防犯ネット

ラッセルネットは糸目に結節部分がなく、ネット全体の見た目もレース状で曲線的なマス目になっています。素材はポリプロピレンを使用しており、ポリエチレンに比べて強度も高く伸度も小さく、通常のネット（網）よりも柔軟性がありソフトな質感で、扱いやすいネットです。デザイン性が高いため、店舗、マンション、施設などで多く使用されており、軽量なので女性が多い店舗などでも設置や撤去を快適に行うことができます。防炎機能が付いたラッセルネットは、デザイン性と機能性を兼ね備えているので商業施設などで閉店後に防犯用で利用するネットとして最適です。カラーもホワイトやグレーがあり景観に合わせて選ぶことができます。人気NO.1カラーのグレーは、景観に溶け込み、汚れが目立ちにくいため、工場や倉庫などでの使用におすすめです。

小さな製品を扱う場合は、網目も小さくして効果UP

手が入らないネットの網目の適正サイズは25mmからはそれ以下となりますが、網目より製品が小さかったり、ある程度視界も遮る効果を必要とする場合は網目の小さい1mm目のメッシュシート（メッシュネット、メッシュカーテン）がおすすめです。適度に視界を遮りながら、通気性を確保でき採光性のある素材で、耐久性が高く素材自体が軽いので汎用性が高いネット(シート)です。網目の小さいネットを使用することで、外から製品を見えづらくしたり、手を入れられなくなるので万引きや盗難対策の効果を高めてくれます。

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