ビニールカバーのシート素材の選び方
【プロ担当の専門情報】ご購入前に知っておいていただきたい、ビニールカバー豆知識を多数掲載しています。
ビニールカバーのシート素材・生地の選び方についての豆知識。
機械・装置・設備などのビニールカバーや、台車・カゴ車カバー、ラック・棚カバー、大型ビニールカバーなどシートの素材選びは多岐に渡ります。例えば、大型マシンや機械・装置など、1辺の長さが2~3mを超えるような大型サイズの機械カバー(場合によってはもっと大きなサイズも)は、素材自体にも一定の強度が必要であり、且つ利便性を考えると超厚手素材(0.7mmを超えるシート)ですと、重量がありすぎて取り外し、取り付けなどが行いにくいなど注意が必要です。以下、製作方法やシート素材の選び方など豆知識をご覧ください。
- この豆知識の目次
- ビニールカバー製作に必要な準備
- 機械カバーのシート素材の選び方
- 糸入り透明シートのビニールカバー
- 透明・半透明シートのビニールカバー
- 防炎・不燃テントシートのビニールカバー
- 耐熱シートのビニールカバー
- ビニールカバーのシート選びの注意点
- ビニールカバーにおけるシートの機能性
- ビニールカバーシート素材の厚みと重量
- ビニールカバー用シート素材の選び方
ビニールカバー製作に必要な準備
ビニールカバーの製作方法については、幾つかの必要情報がございます。まずは【大きさ・形・用途】を具体的にお教え頂き(可能であればスケッチや図面などを作成して下さい)、次に【枚数・希望納期】をお教え下さい。1枚からサイズ問わず製作致しますが、納期などは通常は1週間以上~2週間、数量や大きさによってはそれ以上のお時間を頂く場合がございますので、まず初期段階にてご希望の納期なども合わせてお知らせ下さい。そして次に【シート素材】などをお知らせ頂き、ビニプロからお見積をご提出させて頂きます。シート素材の選び方は以下をご参照下さい。
機械カバーのシート素材の選び方
ビニールカバーに使用するシート素材は、主に上記のように4種類からお選び頂きますが、大きな違いは以下の通りとなります。
糸入り透明シートのビニールカバー
最もビニールカバーでも需要の高いビニールシートで、透明フィルムでポリエステル糸を挟んで加工されたシートとなります。ポリエステル糸を透明フィルムにて裏と表からラミネート加工した素材で、透明度も高く、強度も高いため、視認性・強度の両方を求める場合には最適な素材です。糸入り透明ビニールシートは、ラックや棚などのシンプルなカバーであれば厚み0.4mm以下、機械カバーや大型カバーなどであれば0.5mm前後が最も人気がございます。又、糸入り透明ビニールは、防炎機能を有する生地がほとんどで(一部非防炎あり)、防炎機能に加えて帯電防止、防虫、遮熱、耐熱、屋外耐候、不燃、抗菌など豊富な素材をご用意しております。
透明・半透明シートのビニールカバー
透明ビニールは主にクリアな透明ビニールから、半透明タイプのビニールシートがございます。機械カバーなどの場合は、糸入り透明ビニールよりも透明ビニールの方が機械の状況や、装置であれば制御盤などの数値確認、メーターや状況を細やかに確認が必要な機械カバーではおすすめです。逆に一定の採光性だけ取り込めれば良い場合は、半透明ビニールシートを使用致します。透明ビニールシートは主に、防炎・帯電防止・耐熱・遮熱・不燃などの素材をご用意しております。こちらも糸入りと同様に0.3mm程度の薄手から0.5mm以上の厚手素材もございますので、用途に応じてお選び頂けます。
防炎・不燃テントシートのビニールカバー
防炎+他機能性(帯電・耐候・防汚・・・)テントシートや、不燃+他機能性のテントシートと大きく2種類ございます。テントシート系の素材は透明系ビニールとは異なり、生地の中にポリエステル基布材に塩ビコーティングを施したシート素材が多く、主に高い強度や耐久性などを求める場合におすすめです。但し、不燃シートの素材によってはガラス基布を使用しているため、素材に柔軟性がなく取り外しを頻繁に行うカバーなどには適さない生地もございます。主な用途と致しましては、ラック・棚カバーから大型サイズの機械カバーまで幅広く利用頂けるシート素材が多く、カラーバリエーションも素材によって様々ございます。
耐熱シートのビニールカバー
高温化の環境(雰囲気温度)で、塩ビ性能を一定程度保持(通常のビニールは高温環境では利用不可)致しますので、機械から発する熱や、工場内の設備などから発する熱などによって高い温度でも防水や防塵などの機械カバーを求める場合には耐熱素材のビニールシートをお選びくださおませ。耐熱シートは、透明ビニール系から、テントシート系のカラー素材、直接火花が当たるのであれば火花受け用の専用シートもご用意しております。
上記の4種類はあくまでも大きくカテゴリーが異なる素材ですが、それぞれのカテゴリー内で厚みの違いや種類も豊富にございます。お客様にてビニールカバーに使用する素材をご指定頂くか、ビニプロからおすすめの生地・シートをご提案させて頂く事も承っておりますので、素材選びや加工方法、お見積などはお気軽に問い合せフォームよりお問い合わせください。
ビニールカバーのシート選びの注意点
ビニールカバーの素材を選ぶ際に以下の注意点を参考にしてください。主に【シートの機能性】と【シートの厚みと重量】です。
ビニールカバーにおけるシートの機能性
ビニールカバーに使用する素材が有する「ビニール機能性」とは、主には【防炎】かどうか、防炎機能を有さない素材は基本的には【非防炎】ですので、業務用でのご利用には不向きとなり、工場や倉庫、店舗などで使用する場合は消防署などから指摘や場合によっては指導・撤去命令などの処分を受ける場合もあり、火災時の延焼・拡大の危険性を高めるため、一般的な業務用ビニールカバーでは【防炎】素材を使用致します。更に、ビニールカバーの用途(機械・装置・台車・棚・防水)によっては、【不燃】機能を有するシート素材を求められる場合もございます(ビニールカーテンや間仕切りも同様)。
ビニールカバーシート素材の厚みと重量
耐久性や強度を求めると、厚手素材(0.4mm~0.6mm)や、超厚手素材(0.7mm~)などが最適ですが、1面あたり2m×2m、5面体ですと合計重量は10kg前後ですが、4m×4m(1面あたり)の5面体カバーなどになると、40kg前後(厚みや素材によって異なります)と超重量クラスのカバーになりますので、1名で取り外しなどは不可となってしまいます。ラックカバーや棚カバーなどであれば、0.35mm前後か厚手の0.55mm未満程度がおすすめですが、機械カバーや、角などが立っている箱ものカバーや、パレットカバーで少し大き目のサイズの場合は、0.5mm前後をオススメ致します。
ビニールカバー用シート素材の選び方
基本的に、まず機能性として【防炎】か【不燃】のどちらで製作するかをお決めいただき、用途によって更にどのような機能が必要か検討します。
例えば、【帯電防止】は空気中の埃などの付着を低減するため、精密部品・機械などを扱う工場の機械カバーや、装置などの設備カバーに需要が高く、他には【屋外耐候性】機能を有する素材であれば、屋外など太陽光などが当たる場所での利用や、屋外防水ビニールカバーとしてご利用する場合には、ビニール自体の硬化・黄変速度を低減させる機能であったり、【防汚】機能を有する素材であれば、フッ素防汚処理を表面に施していたり、アクリル防汚などの処理を施したビニールシートがございます。
ビニールカバーの用途や利用シーンに応じて、必要な機能性を見極め、最適な素材でビニールカバーを1点からオーダーサイズにて製作いたします。
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